砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

アパッチ野球軍は二度笑う

ちらし寿司を前にすると右脇腹に手を当てたくなりませんか。小学2年生のとき「お腹が痛いから学校を休む」と仮病を装った僕は、母親と一緒に北山にあるF医院へ行った。「あぁ、虫垂炎だね」と医者が言った。「ちゅ、ちゅーすい円??」と僕。「盲腸だよ。明日、手術ね」と医者。“おいおいウソだろ!こっちは仮病なんだぜぇ!”と心の中で叫んだが、仮病がバレたときの仕打ちのほうが怖かったので翌日、言われるがままに美園町のM外科で腹を切った。お見舞いで『アパッチ野球軍』の筆箱をもらった。みんな、「チャンチャン♪」で終わる冗談はいいけど退路を断ったウソはいけないよ。今でも右脇腹にある古傷を見ると、その当時の緊迫した空気と絶望感がパカランパカランと走馬灯のようによみがえってくる。