砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

俺の中の私は変わらぬ僕:昨日の自分と明日の自分のDNAはまったく同じ

大都会の喧騒を避けるために灰色のコンクリート・ジャングルをバイクで駆け抜けた。そして、俺は1本の風になった。ドアホ、田んぼしかないがな。ハハハ、白内障だと周囲が真っ白に見えるんだ。紹介しよう、遠く正面の山が金華山でその山頂にそびえるのは岐阜城。グッと手前にある白いバイク(戸籍名:自転車)がクリーム号で東西に走る線路は高山本線だ。ま、こんなカントリーで育ったらグレたくてもグレんわな。その分、性格はひねくれたけど哀川(笑)。そろそろ使おう坂本(泣)。あいすまんじゅうを食いながらここでボーっと岐阜城を眺めていた僕。そのとき30年前の岐阜嬢が「ったく、平日の昼間からこの人は何をやってるのかしら?」と怪訝そうな顔で通り過ぎて行った。お願いだから放っておいてくれ。僕はあなたに扶養されているわけではない。すべての欲もあらゆる見栄もまったくないからねぇ僕。例えば、ここにバンバンに儲かっている同級生がリムジンに乗ってやって来たとしよう。ふ、あんな長い車は30回くらい切り返しをしても確実にこの狭い踏み切りを渡ることはできない。爆笑だぜ。はい、お話を戻そう。みんな誰かと比較して「俺はダメな奴だ」と凹んでいるようだが、それはトンチン勘違いさ。「あの頃は若くて輝いていた」という過去の自分と「最近の僕はしょぼくれている」という今の自分とのギャップに凹んでいるだけだ。一人称の自分はたった1人で不変なのに。バカだよね。あの頃が若いのは当然じゃん。だって、あの頃なんだから。

金華山と岐阜城と高山本線