砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

『少年寅次郎スペシャル』に見る粋な生き方

井上真央が自分のお母ちゃんだなんて死ぬほど最高だよね。録画しておいた『少年寅次郎スペシャル(後編)』を見ていた僕が小さくつぶやいた。ドラマの中の彼女の遺影が映画『ある日どこかで』のジェーン・シーモアと重なった。今、僕の部屋にはラフマニノフが流れている。はい、嗚咽するほどセンチメンタルな巻頭文はここまでです。ところで最近の若者はフーテンの寅さんに対して「自分は好き放題しておいて他人には口をはさみ、自分が指摘されるとすぐに逆ギレする人間」と冷めた目で見ているとか。ったく、野暮な連中だよねぇ。何でもかんでも合理化&効率化を良しとする昨今では「粋」という世界観が通用しないのだろうか。おいおい、枠(わく)じゃねぇぞ粋だぞ、この野郎。粋とは「カッコいい」+「余裕」+「色気」を「こだわり」でサクッと割ったような感じだろうか。それに「ちょっぴり回り道」をトッピングしてもいいかも知れない。そんな男になりたい僕がいる。

井上真央とジェーン・シーモア