砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

草間彌生の南瓜とミキモト真珠島の海女さんの仕事っぷりに感心した僕@三重県鳥羽市

午前5時のオープンと同時に地下1階にある大浴場へ入った僕は、必要以上に丁寧に髭を剃ると露天風呂に首まで浸かった。もったいないので気を失う15分前くらいまで浸かっていたら気を失いかけた。湯上り処でちょいと休憩してから506号室に戻った。日の出の午前6時32分の風景を撮影した。性格が悪ければ日頃の行いも最悪な僕なのに今日もピーカンの青空のようだ。そう、自然界の天気と人間界の素行の因果関係は微塵もない。今日も地味に地道に歩き回ろう。

506号室からの眺め

午前7時のオープンの6分前に朝食会場に並んだ僕。さすがに朝っぱらからアルコールの提供はないと思いきや、何とスパークリングワインだけはあった。38秒間くらい悩んだ結果、今日はやめといた。周りを見渡すと男性は車を運転するのだろう、女性が飲んでいる姿が目に付いた。

TAOYA志摩の朝食

チェックなアウトを済ませるとホテルの庭に出た。そこには草間彌生作の「南瓜」のオブジェが異彩を放っていた。これが本物のカボチャだったら異臭を放っていただろう。バカ。この他にも館内には6つの現代アート作品が展示されていた。アーティスティックな僕は十分に楽しめた。

草間彌生作「南瓜」

「南瓜」のオブジェはそこそこに青い海と対峙しよう。1メートル先の1枚のシーンが石垣島のそれをほうふつさせた。今の僕は「お、沖縄に行きてぇ!病」の禁断症状が表れる寸前だろう。

白浜海水浴場

どこのどいつもこいつも誰もいない海。僕は白浜海水浴場の湿った砂浜を左右交互に垂直に足を下ろしながら前進した。こうすることによって砂が1粒でも靴の中に入ってこなくするためだ。だが、そんなことばかり考えていたので景色はほぼほぼ見ていなかった。こうして後から画像で見ると「おいおい、つくづくいい景色じゃねぇか。生で見てみたかった」と笑いながら思った。

白浜海水浴場

そろそろ館内に戻ろうとしたらあーた、とってもファンタジーっぽい建物があったので恐る恐る入ってみた。どうやらもともとはチャペルだったらしく、今ではスターダストギャラリーというステキな空間にチェンジしているようだった。見上げれば神秘的な星空の写真が飾られていた。

スターダストギャラリー

午前10時25分に無事に鳥羽駅に着くとボストンバッグをコインロッカーに預けた。そして、歩いて南東へと向かった。これほど鳥羽を訪れている僕なのに『ミキモト真珠島』にはたったの一度も行ったことがなかったので今回はSuicaで入場料を支払って果敢にチャレンジしてみた。

ミキモト真珠島

ほほう、真珠王の御木本幸吉ってエジソンと会っているんですねぇ。比較的最近の人物と思っていた前者と遠い歴史上の人物と思っていた後者のマリアージュが僕にはすっげぇ興味深かった。そんなこんなで午前11時30分から3人の海女さんによる実演が始まったのも興味深かった。

海女さんの実演

この寒い中、水深6メートルの海に潜るとほぼ100%の確率でサザエなどを獲った彼女たち。いい。特に右端の血統書付きの海女さんが潜った際の足がピンと立ち揃って本当に美しかった。

海女さんの実演

「海女さんとお友達になりたい」と思いながら島を後にした僕は、鳥羽駅構内にある『磯揚げ まる天 近鉄鳥羽駅店』で買った大好物の「じゃがバター天」を音を立ててかじりながら足湯の『とまり湯』で腹が立つほどまったりして至福のひとときを過ごした。明日もいい一日だろう。

とまり湯