砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

中将姫に思いを馳せながら頬張る柏屋の中将姫と生よもぎ

これ見よがしにホイップクリームがてんこ盛りとなったパンケーキを見事に完食した昨日の僕は「最後に数軒の和菓子屋を攻めようと思っていたのに・・・」と弱気になっていた。それくらい【江南】で対峙したパンケーキはキョーレツだった。ま、それは置いといて案の定、12分間でアナザー・ストマック(別腹)が復活したので和菓子屋を巡ることにした。そして『コナズ珈琲江南』から20分間ほど掛けて歩いたら間違いなくスタイリッシュな『柏屋』にたどり着いた。

柏屋

扉を開けて店内に4歩くらい入ると奥から女将さんが現れた。聞けば、創業は江戸末期だとか。正確な創業年ではなく「江戸末期」という大雑把な表現がたまらなくリアルで素晴らしい。今のご主人で六代目とのこと。「それにしてはピカピカでキレイですね」「創業した場所は曼陀羅寺の近くなんです」「ほう、あのフジで有名な曼陀羅寺ですか?」「はい、そうですよ。ここらへんの和菓子屋はみんな古いんですよ」。決して住みたいとは思わないものの素晴らしいじゃねぇか。

柏屋のショーケース

「おすすめは中将姫ですか?」「はい、クリームが独特なんですよ」「これって誓願桜の中将姫のことですか?」「あ、よく言われます。曼陀羅寺に所縁のある中将姫なんですが、同じ人物だと思います」「あ、やっぱそうでしたか。誓願桜のある願成寺のすぐ近くに僕の実家があるんです」「以前に誓願桜の保存会の方がいらしてたくさん買っていかれましたよ」「そうですか(微笑)」「私も一度だけ見に行ったことがあります。可愛い桜ですね」。その誓願桜は【中将姫誓願桜を愛でればクラウンベリーのイチゴを舐める】にチラッと写っている。肝心のその味はと言えば、ブッセ系はあまり好きではないというか苦手な僕でもクイッと飲めるくらい心地良い味だった。

中将姫

前にも言ったが何度でも言おう。このところ草餅がマイブームの杉山です。それが52センチの至近距離で「生よもぎ」なる達筆な文字と絵を見たらスルーするわけにもいくまい。見るからに濃厚そうな「生よもぎ」を「中将姫」のお供として買った。それを一口頬張れば、独特な風味のよもぎはもとより芳醇かつ滋味に富んだ十勝産の大納言あずきがお口の中にパーッと広がった。共にいいですな。他の和菓子も買えばよかった。いつの日か「まんだらもち」も試してみたい。

生よもぎ

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