流れるプールのように安い世間にスイスイ流されるお値打ちな君たちが東山動植物園を訪れたらゾウやキリンやゴリラなどを見てキャッキャと分かりやすく騒ぐだろう。ふふふ、本当は大して好きでもないくせに・・・。いいかげん、自分に素直になって楽に生きたらどうなんだ。だが、この僕はちゃう。最強の敵たちと戦うために僕は行くんだ。キャシャーンがやらねば誰がやる！そんなもん誰かやる。お前は何様のつもりだ！話を戻そう。ラーテルだ。イタチ科に分類される哺乳類だが、そこらの薄っぺらなイタチと一緒にするなよ、この愚か者。ライオンに噛まれてもゴムのように柔軟で分厚い背中が歯牙を通さない。コブラなどの毒蛇に噛まれても数時間後には完全復活する。アメリカの科学雑誌に「世界でもっとも恐ろしい陸生動物」と記されていれば、ギネスブックはラーテルを「世界一恐れを知らない動物」と認定している。いいかい、マジで。
お次はカバだ。間違いなくこいつも最強ベスト３に入るだろう。約４５０種の動物たちに会える日本一の東山動植物園で最強のラーテルとカバだけと戦った僕。その滞在時間はほぼ２８分間。ゾウやサイやキリンどころかコアラまでもスルーした変わり者の僕を優しく受け止めてほしい。
疲れ果ててボロボロだぜ。いい勝負だった。逃げるラーテルに三角絞めを仕掛けたら奴の手足が短すぎて往生したぜ。お食事中のカバをスリーパー・ホールドで失神させようとしたら奴の首が太すぎて僕の腕が届かなかったぜ。実にいい勝負だった。そして、戦士の休息には打って付けの『スタバ＠星が丘テラス店』に駆け込んだ。途中にある椙山女学園大学の前を通る際にあみんの『待つわ』を口ずさむ者はいるのだろうか？そんなもん知らんがな。僕は「ヴィーナソーセージ石窯フィローネ」をゆっくり頬張ると人肌のソイラテをすすりながら明後日の方向を見つめた。
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