砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第0687滴:揖斐線上のベンツ

3ヶ月に一度のペースで名刺の整理を楽しむ私は3月から5月までの間に まったく見もしなかった名刺を大量に処分した@顔は覚えている杉山です。

ちなみに、いつも「あ行」がダントツに多くて「ら行」が一人もいません。

ですから、今日から9月18日までは意識的に「ら行」の人間を探します。

さぁ、そんなレジオネラとかリンパ腺とかロミ山田くらいしか浮かばない ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■そのとき私は名鉄揖斐線の線路を西へと通り過ぎていた。

三菱のなんちゃらとか言う可愛い軽自動車に乗っていた。 愛車であるドリーム号が修理中のため借りた代車だった。

■すると後から一台の濃紺のBMWが、

強引で無理な追い越しをかけて来た。 あと10cmでぶつかるところだった。

■完璧にキレた。とっても分かりやすく表現をすれば、

こち亀の本田がバイクに乗ったときのようにキレた。 私の溢れる理性が右足の踏み込みに負けてしまった。

■気がついたらリオワールドの観覧車の隣の駐車場で、

30歳前半の男をBMWから引きづり降ろしていた。 逆さにした左手で胸倉を掴んで180度回転させた。

■軽く宙に浮かんだ30歳前半の男に向かって、

軽自動車をなめるんじゃねぇ!とささやいた。 本当はこの程度で終わりにしたかったのだが、

■ごく少数の観客が見ていたのでさらに続けた。

この軽自動車がベンツだったら追い越したか? 宙に浮いている30歳前半の男にそう訊ねた。

■するとなにも言わずに涙目で首を横に3回振った。

なんだかとっても可哀想に思えてきてしまったし、 被害者である私が悪い人に見られている気がした。

■そう、ベンツでも追い越す奴ならかえって評価をするんだ。

でも、みんな上辺のカタチだけに囚われている奴ばっかだ。 要は、見なきゃいけない部分をまったく見ちゃいないんだ。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

ちなみに、G線上のマリアに引っ掛けてタイトルをつけたので、 ちょっと無理があったかも知れません。でも、内容は事実です。

ベンツもBMWもカローラも一台は一台なんです。そう、 カローラでひき逃げた場合とベンツでひき逃げた場合で、

その罪の重さなど変わるとは思えませんし変わりません。

本当の身だしなみはスーツの良し悪しとか値段ではなく、 着こなし方です。だから、青山とか名紳のでも十分です。

そう、車とか着ているモノの上辺で相手を評価するから、 観覧車の前で軽く宙に浮かぶんです。ちょっと考えれば、

平日の真昼間に赤いTシャツに短パン姿で髭を生やした そんなおっさんの方がとっても怖いと自分でも思います。

常識ですけど広い敷地や高いものには意志はないんです。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━