昨日の午後2時10分前。小さな会社の社長夫妻が私の家へとやって来た。 そのとき私は一つの疑問に頭を悩ませていた@理科が苦手だった杉山です。
ちなみに、1階が涼しくて3階が暑いのは太陽に近いからだと私は言った。
ですから、金華山には雪がないのに富士山にはあるその理由を私は考えた。
さぁ、そんな娘には富士山はそう言うデザインなんだと熱く伝えて置いた ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。
■つちやの栗きんとんを手土産にその夫妻は、
うつむきながら私のご自宅に上がりました。 その奥さんと会うのは実に2年ぶりでした。
■2年前に「社員が辞めるのはあんたのせいや」と言って以来でした。
そのとき「あなたの顔など見たくない」と奥さんは泣き叫びました。 ですから、この期に及んでも目の前にいる私をまだ見てくれません。
■私の妻が熱い珈琲を社長、奥さん、私の順番に左側から出しました。
社長が「もう一度やり直したいんです」と隣を気にしながら言うと、 続けて「問題点をクリアしたいんです」と顔を赤くして言いました。
■それから約1時間ほど2人の話をジッと聴きました。
そして、私は「問題点はない」と2人に言いました。 すると2人は「えッ?」と目を点にして驚きました。
■「問題点は自分が問題だと思うから発生するだけであって、
自分が問題だと思わなきゃ最初からこの世にはありません」 私は栗きんとんを口に入れると熱い珈琲で押し流しました。
■社長も周りのいい加減な意見に耳を傾けなくなったし、
奥さんもつまらんセミナーに行ってはいないようだし。 私は「問題点など探してまで作るもんじゃないですし、
■他人から言われても気にしなきゃ問題じゃありません」と、
左の奥の銀歯が取れた部分を舌で気にしながら言いました。 そして「みんな無責任に言うんですよねぇ」と続けました。
■すると顔を上げた奥さんが「上手くやっていけるのかしら?」と、
私を凝視しながら言うので「できなくってもいいじゃないですか。 だって、できなかったらまた最初からやりゃいいんですよ」と私。
■だから、多くの人は再出発をするときに問題点を洗い出し過ぎるから、
かえって怖くなってなにもせずに前よりも悲惨な結果で終わるんです。 自分に自信を持てない人は必死に問題点ばかり見つけているからです。
┃編┃集┃後┃記┃───────────────────
どうやら社員たちが奥さんにいろいろと言ったらしいです。 だから、奥さんは社長に対する考え方も含め改心しました。
で、私はそれを喜んでいた社長に、 後から電話でソッとお話しました。
「人間は絶対に変わらんからきっとまた繰り返します」と。
社長もどこかでそれを感じていたようで受話器の向こうで、 「分かっています」と少し時間を空けてから苦笑しました。
いい機会なので社長にも思っていることを少しお話しました。 私は「社長は周りの意見を訊き過ぎるんですよね」と言うと、
「奥さんをあんな風にしたのは社長が奥さんに訊くからです。 あれこれと訊けば私は会社に必要な人間だと勘違いしますよ」
続けて「だから、社員教育のセミナーに行っちゃうんですよ」 私は思っていることを一つ一つ言葉に変えて並べてみました。
受話器の向こうで黙ったままの社長に、 「私を取締役にしようと思うこと自体、
本当に滑稽なお話です」と言いました。
そう、社長夫妻は再出発をするに当たって、 私に取締役になって欲しいと頼んだのです。
私はどんなことがあっても年に2回以上も実印は捺しません。
社長に限らずだれでも自分が思ったことが必ず正解です。 それにいろんな意見を混ぜるから間違ってしまうんです。
会社だからとか組織だからとか言って合議制を唱えると、 正しい答えがまず間違いなく無難なものにすり替ります。
他人の意見は答えが出なかったときにだけ訊くもんです。
でね、ここまでこれだけ書いて言うのもなんなんですが、 いっつも編集後記になっていないようなそんな気がする。
では、これからのぞみ号に乗って千葉県に初上陸します。
※本文に登場する人物はすべて実在して悲しいことに事実ですので、 当然、掲載するに当たっては本人には無報酬で許可を得ています。
では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━