砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第0851滴:元の位置にあることの素晴らしさ

電話で訊きたいことがあったので新潟の女性に「砂漠に水の」と言ったら、 速攻で「え、生協の鯖の煮付け?」と訊き返された@首を振った杉山です。

ちなみに、一瞬「生協」が「セーキョー」としか頭に浮かびませんでした。

ですから、できるだけ屋号を口にしないようにと前々から誓っていました。

さぁ、そんな説明するのが面倒なので半年間ほど名刺を持ち歩いていない ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■つい先日、京都の妊婦とお話をして思い出したことが一つあります。

その妊婦は「会議室の椅子を元に戻しますか?」と私に訊ねました。 だから、一度使ったものを元の位置に戻すかどうかと言うことです。

■私は仕事を依頼された会社で必ず最初に行う作業が、

その会社の中の整理&整頓です。とにかく捨てます。 まず会社の中の30%以上はほとんどゴミなんです。

■私は製造業とサービス業の2つの会社に勤めた経験があります。

その2つの種類の会社に勤めて感じたとっても大きな違いとは、 工場の中や事務所の中が整理&整頓がされているかどうかです。

■サービス業に近くなればなるほどそれがいい加減になります。

だから、メーカーなどの製造業は1分1秒を大切にしますが、 サービス業は粗利益率が高いためにそれを蔑ろにしがちです。

■メーカーでは元の位置に備品が置いてないとラインが止まります。

しかし、サービス業ではホッチキスを探すのに10分掛かります。 そして、見つからないとホームセンターまで車で買いに走ります。

■だから、サービス業の大きな勘違いは粗利益率が高いために、

自分たちが動けば売上げがアップすると思っていることです。 そのくせお昼休みには蛍光灯を貧乏臭く消して回っています。

■前に進むことばかりを考えていると身の回りの整理&整頓を怠ります。

だから、せっかく苦労してお客さんを掴んでも昨日までそこにあった 提案書を製本するためのホッチキスがどこかに消えて提案できません。

■使ったものが元の位置にちゃんと置いてあることは素晴らしいことです。

しかし、このことに心から頷いてくれるのは製造業を営む社長だけです。 自分しか分からない机の上の書類を眺めている会社に明日はありません。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

この方が落ち着いて考えられるし自分ではどこになにがあるのか分かる。 と言って富士山のような書類に埋もれた机をこよなく愛す方がいますが、

そんな環境で面白い発想やちゃんとした仕事などできないと確信します。

私の身の回りのクリエイティブな方々の環境は必ずシンプルです。 面白い発想やちゃんとした仕事は整然の中なら生まれるものです。

昨日、ホッチキスが西側の棚の上から2番目の引き出しにあったらなら、 今日もホッチキスは西側の棚の上から2番目の引き出しにあるべきです。

そうでない会社はどこかで目に見えない利益を必ずドブに捨てています。 武器や防具を身につけずに戦場に社員を立たせるのとまったく同じです。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━