砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第0961滴:三島社長の粋な計らい

昨日、名古屋城のお堀の周りを歩いていたら多くの外国人を見かけたので、 確実に英語が当たり前の時代が訪れると確信した@勉強し出した杉山です。

ちなみに、お堀の周りだけだったのでそれ以外の所なら日本語で通じます。

ですから、三省堂の英和辞典を開いたら最初の単語から読めませんでした。

さぁ、そんなaardvark(アフリカ産ツチブタ)など私の人生には関係ない ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■半年ほど前に小さな会社の社長からご馳走になったことがあります。

その社長は英国風の紳士なのにアメリカン・ジョークを連発します。 申し訳ないんですが団塊の世代のジョークはダジャレで笑えません。

■私は立派な日本料理屋で薄い味の料理を食べました。

美味しいんですが味噌をかけて欲しいと思いました。 でも、死ぬまでに1回は行きたいと思うお店でした。

■私が「今度来るときには八丁味噌を持ってきます」と言うと、

社長は「ハチョー!」とブルース・リーの物まねをしました。 私は「はは」と笑いました。これさえなければいい人なのに。

■それから約5ヶ月が経ちました。とっても暖かい2月でした。

私は家族に点数稼ぎをするためにそのお店に行きたいと思い、 ダンヒルのスーツをこよなく愛す社長にお電話を掛けました。

■予約をしたいためにお店の電話番号を訊ねたかったからです。

社長は仕立てのよいダンヒルのスーツのお話をし始めました。 お店の電話番号を訊くだけで約30分も時間が掛かりました。

■それから10日後、私は飢えた家族4人でそのお店に行きました。

手持ちの現金が足りなかったらJCBで精算しようと思いました。 JCBで精算すると腹を括ったら思いっ切り食ってしまいました。

■楽しい時間が経つのは早いものです。

あっと言う間に3時間が過ぎました。 私は「女将を」と静かに呼びました。

■でも、「女将を」の最初の「お」が震えていました。

慣れないことはするもんじゃないと反省をしました。 着物を身にまとった品のよい女将が笑顔で来ました。

■私は10年前に岐阜パルコで買った財布からJCBカードを出しました。

するとさらに笑顔で「三島さまから御代はいただいております」と女将。 私は「え?」と漏らすと女将に負けないような満面の笑みとなりました。

~ 申し訳ありません。キリがないので編集後記でまとめます ~

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

嬉しいというよりも一本取られたって気がしました。

私が社長にお店の電話番号を訊いた2日後に、 社長は女将に私たちのことを訊ねたそうです。

私が家族4人で行くことも社長は分かっていました。 私がお客さんを接待するならこんなことはしません。

私の顔が潰れるからです。 ま、潰れてもOKですが。

結局、なにが言いたかったかと言いますと、 粋な生き方をした方がかえって安いんです。

なにも私におごれなどとは言っていません。

昼間は太陽で明るいからと言い放って蛍光灯を消して回る社長は、 きっとなにをやっても無駄金ばっか使ってお金が身につきません。

もうすでにこの段階でお分かりだと重い鱒が、 粋な社長の粋な行為は嫌でも周りに喋ります。

私はそこら中でこのお話を死ぬまでか忘れるまで喋ります。 それと同じだけ蛍光灯の社長のお話もきっと喋り捲ります。

小さな節約だと思った行為がかえって高くつくものです。 でも、身銭を切った粋な計らいは周りの評価を高めます。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━