砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1283滴:本当の恩返し

昨日は全国レベルで節分だったので今年の恵方である南南東の空に向かい、 岐南町のトミダヤで買ってきた太巻きを口に入れた@我を失った杉山です。

ちなみに、くわえた太巻きを食べ切るまでは喋ってはいけない慣わしです。

ですから、エビフライ巻きを買ったのにレタスしか入っていませんでした。

さぁ、そんな怒りに震えたけど今年の幸運を掴むために根性で食い切った ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■私がお世話になっている社長からいただいた言葉をご紹介します。

彼は、私が独立して間もないときに手を差し伸べてくれた人です。 本当に売上げがなく辛かったときにお客さんになってくれました。

■だから私は、なんでも言われたとおりにしようと思いました。

極端な話、○○を刺せ!という命令以外は従うつもりでした。 しかし、トマトジュースを飲め!と命令されても飲めません。

■100万円をもらったところで100%飲めません。

生理的にたった1ccも受け付けないんです。だから、 命令されたらどうしようかとヒヤヒヤしていました。

■ある日、その社長に呼ばれました。私は腹をくくりました。

彼は「俺に気を遣うなよ」と珈琲を飲みながら言いました。 そのとき私は「は、なにがです?」と思わず漏らしました。

■どうやら私が一生懸命に尽くそうとしているのが気になるようです。

すると「恩人に借りを返すことだけが恩返しじゃないよ」と言うと、 「それを返し続けると相手が見返りを期待する人間になるんだ」と、

■珈琲をテーブルの端っこに置いて微笑みました。

ちなみに、それは缶コーヒーのジョージアです。 私は、珈琲くらい淹れてくれよなと思いました。

■「俺から受けた恩を杉山君がだれかに渡せばいいんだよ」と言うと、

「杉山君が人に喜ばれる男になることが恩返しだよ」と続けました。 社長、本当に申し訳ありません。笑われる男になってしまいました。

■恩返しを受けることと見返りを期待することとはまったく違います。

だから、ある人から受けた恩をだれかに渡すことも恩返しなのです。 昔の恩を盾に見返りを期待する奴など恩人でもなんでもありません。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

笑われる男どころか、後ろ指を指される男になりました。 でも、そのうち背中に刃物でも刺されそうな気がします。

お願いだから、刺しても1cmまでにしてね。

例えば、だれかに手を差し伸べたとします。 だからといって、見返りを期待する外道は、

一休さんの桔梗屋利平とまったく同じです。 それってまるっきり高利貸しの発想だもん。

貸したんだからちゃんと返せよ!と言うどころか、 過剰な金利もフジツボのように付着させています。

そうではありません。恩は与えて終わりです。 きっとそれ以上でもそれ以下でもありません。

自分が与えた恩が、与えられたその人から、 さらに多くの人々へと受け継がれることが、

本当の恩返しです。

なんだか瀬戸内寂聴っぽい素晴らしいお話となりました。

恩は、返してもらうものじゃなく人へ渡されるものです。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━