案の定、午前4時に目が覚めちまった僕は、何もすることがなかったのでシーツに包まって一人ツタンカーメンごっこを楽しんでいたもののそれも15分間が限界だった。ま、そりゃそうだ。しかし、そのままの状態でサナギの気持ちを思い知る訓練をしていたら二度寝しちまった。ま、そりゃそうだ。午前6時に羽化して午前7時に成虫になった僕は、ちびっ子ギャングたちを強引に起こすと「いい天気だよ~♪お外に出ると気持ちいいよ~♪」とささやきまくって気分爽快の散歩に誘った。うん、朝っぱらからゴシック体で描いたようなピーカンのブルーなスカイだぜ。
すぐ近くに『渡辺篤史の建もの探訪』の中で「いいコンクリートだ。これは安藤忠雄さんの設計ですか?」と渡辺篤史が小さな声で漏らしそうな展望台があったので当然のように登ったった。
うん、いい。ピーカンの快晴も手伝って見晴らしもよければ空気も澄んでいた。ふと左横に目をやると海も青かった。そして、この半球形の建造物が整然と並ぶ光景は【間違いなく鬱血!】の僕の背中にそっくりだった。ま、それも賛否両論だと思いますよ。
午前8時20分にチェックなアウトを済ませた僕たちは『とれとれ市場 南紀白浜』で美味しそうな惣菜や佃煮などを大量に仕入れた。新鮮で豊富な魚介類がタダみたいな値段で並んでいた。タダじゃないけど。
市場の表に並ぶ店舗の中に大好物の『磯揚げ まる天』があった。昨日は「じゃがバター天」を買ったので今日は「チーズ棒」を一気呵成に頬張った。昨日は「温めますか?」と聞いてくれたけれど今日は聞いてくれなかったのでそのまま食べた。この店の販売マニュアルを見てみたい。
そこから車で走ること7~8分。白浜の名の由来にもなった美しい白良浜に到着した。どうやら「快水浴場百選」にもチョイスされているらしい。それに相応しくすっげぇキレイだったことを昨日のことのように覚えている。だって、昨日のことなんだもん。しかし、本当に白い浜だね。
はぁ~、身内の1人がビーチサンダルを波にさらわれちまった。鈍臭い。しかも左右両方共だ。面倒臭い。何とか左足のそれは回収できたものの右足のあれは沖へと流されて行った。ハハハ、おかげで僕は潮臭い。
車の中でズボンを穿き替える際に一人とにかく明るい安村ごっこを楽しんだ。でも、身内は誰も笑ってくれなかった。つまらん。ほう、こんなところにえびせんの工場があるじゃないか。ま、一昨日から知っていたけどね。せっかくなので工場見学&試食を原価は0で楽しみましょうか。
おいおい、見苦しいくらい試食用のトングを利き手から離そうとしない女系家族たち。特にちびっ子ギャングのビッグは試食のつもりが主食となりそうな勢いだった。さすがに食い散らかした状態で帰ると申し訳ないのでそれなりに買わせていただいた。僕はカレー&ニンニク系が好き。
運転手である義理の息子が「たこ焼きを食べたいので大阪で降りてもいいですか?」と聞くので「ダメ」とは言えないから「いいよ」と答えた義理のパパである僕。するとあーた、大阪は大阪でも枚方(ひらかた)じゃないですか。枚方って大阪だったのか?まあいい。ところが、わざわざ立ち寄った先はフードコート内にあるような『三代目たくちゃん フォレオ枚方店』だった。ったく、ちゃんとグーグルマップで詳しく調べろよな。
誰かは忘れたが「何か食べたいね」とポツリと言った。すると、別の誰かが「どうせなら岐阜に着く前にどっかで食べたいね」と真顔で言った。さらに別の誰かが「とても楽しい旅行だね」と微笑みながら言った。そんなこんなで多賀サービスエリア(上り線)に立ち寄ることになった。
とは言え、ここもレストランではなくフードコートのようなものだった坂本(泣)。まあいい。熱々の鉄板料理をこよなく愛す僕は、ブラウンとイエローのコントラストが見事な「鉄板ビーフオムハヤシ(1280円)」をかき込んだ。懲役2泊3日の最後の晩餐に相応しい料理だった。
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