砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

合理的にあり得ない

次女が「バローであんみつとみつまめを見つけたんで買ってきたよー」とただでさえ丸顔なのにさらに丸くなるほどの満面の笑みで言った。「おぉ!よくやった。年中無休で暇なパパのためにどうもありがとう」「パパの大好きなヤマザキだよ」「本当にお前はいい子だ。父親の顔が見てみたいよ。オレオレ、オレだよオレ」「ハハハ、鉄板だね」「で、あんみつとみつまめはいくら違うんだ?」「ん?値段のこと?一緒だよ」「へ?あんみつとみつまめが同じ値段?」「うん」「だったら何でみつまめを買ってくるんだよ?このケースでみつまめを買ってくる根拠は何なんだ?」「みつまめはパパの好きな沖縄の黒糖だよ」「そういう問題じゃないだろ。それに沖縄のせいにするなよ」「2種類あったから味変できると思ったんだよ」「とんこつラーメンじゃないんだから。10円でも安かったらまだ分かるものの同じ値段でこれはあり得んだろ」「だったら食べなきゃいいじゃん」「そういう問題じゃないだろ」「食べんといてよ」「パパの五臓六腑はあんこを主たるエネルギー源として動いていることは娘のお前ならジョーシキだろ」「だから、食べんといてよ」「どっちも食うよ」。おっといけねぇ、あまりに暑くてイラ立っちまったぜ。すべては太陽のせい by アルベール・カミュの『異邦人』風。まずはあんみつを攻略したった。

あんみつとみつまめ