砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

明智光秀の首塚を管理する餅寅の光秀饅頭を頬張りながら

失っても痛くも痒くもないとは思っていたものの今回ばかりは本当に失いたいと徹底的に願った僕がいた。「ねぇ、何のこと?」「うん、一昨日のことだよ」。そう、高倉健さんが愛した老舗の喫茶店の時間と空間と濃厚な珈琲の味を満喫するために京都まで行ったらあーた、あろうことか定休日だったというシャレにもならんがネタにはなる「不器用な男の物語」を体験させてくれた世界のアツローのことだよ。これで帰ったら僕があまりに可哀想なので白川筋沿いにある老舗の『餅寅』を計画的に訪れた。ロケーションは完璧だし着飾らない素朴でいい佇まいじゃないか。

餅寅

すぐ脇の路地をひょいっと入ったところに明智光秀の首塚があった。この『餅寅』はその首塚の管理もしている。明るく朗らかな女将さん曰く「餅寅は江戸時代より光秀さんの祠(ほこら)をお守りしています」とのこと。であれば、創業は確実に江戸時代かそれ以前ということになる。しかし、ひっきりなしに客がやって来るので落ち着いた俯瞰のショットの1枚が撮れんどすえ。

餅寅

せっかくなので主たる商品である「光秀饅頭」を買った。黒糖の生地につぶあんが入った饅頭と抹茶の生地に京風の白味噌あんが入った饅頭の2種類だ。明智家の家紋は水色桔梗。それゆえに桔梗の焼印が押してあった。つぶあんも白味噌あんも佇まいと同様に素朴で滋味に富んでいた。

光秀饅頭

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