砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

亀屋菓子舗 長良店の季節の上生菓子を五感で味わう悦び

え?自動車の免許証ってブルーのもあるの?ゴールドばっかじゃないの?へぇ、そうなんだぁ。そんな上から目線のひとときを謳歌した昨日の僕は、さらに排他的な気分を高揚させるべく岐阜運転者講習センターにほど近い『亀屋菓子舗 長良店』を訪れた。このような和菓子屋にはよくあることだが、客が店舗に足を踏み入れたときには誰もいない。ピンポ~ン♪というチャイムが徳島いや、鳴門いや、鳴ると「は~い」と奥から声だけがする。いい。僕はこれを「門前とらや方式」と名付けようと思いきや、よくよくビデオをチェックしてみたら寅さんの映画でお馴染みの「とらや」にチャイムはないので「さくら方式」にしようかしゃん。なるほど!それはいい。

亀屋菓子舗 長良店

ほう、古い薬局にあるようなショーケースの中に整然と並ぶ商品を右→左、左→右、右→左と見渡したところ、ザ・どら焼きなどを扱う分かりやすい和菓子屋ではないようだ。この季節ゆえに涼し気な水ようかんは見受けられたが、基本的には上生菓子や薯蕷饅頭、羊羹などの何気に品のある良質な和菓子を販売している店だろう。上用饅頭をあえて薯蕷饅頭と表記しているところもステキだ。僕はと言えば「是非ともこの店のおはぎが食べてみたい!」という最高の褒め言葉をプレゼンツしたくなった。店内には「創業昭和39年」と大きく掲げてあった。僕と同い年だ。

亀屋菓子舗 長良店

おそらく店主だろう。僕より軽く20年は人生の先輩っぽい男性に「おすすめは何ですか?」と尋ねたら「これが人気ですよ」と最上段の「季節の上生菓子」を指した。岩清水、野菊、すすき野、桔梗、萩の露、葛まんじゅう、鮎。うん、商品の名前もイチイチいい。「商品名」ではなく「商品の名前」と表す僕もいい。そんな僕は「では、全種類をひとつずつください」と言った。

季節の上生菓子

見事に更新したゴールド免許と共に自宅に帰った僕は、少しだけ冷やそうとパナソニックの冷蔵庫をパカッと開けると上から2段目にそっと置いた。その27分後、僕好みにいい感じに冷えた「季節の上生菓子」を左端から順番に優しい日本語で語り掛けると一気呵成に寵愛しまくった。

季節の上生菓子

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