砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第0914滴:公然の秘密の使い道

24歳の頃に讃岐うどんで有名な高松への転勤を拒んで会社を辞めた私は、 名古屋の八田で一人寂しく生活を始めた@気が狂いそうになった杉山です。

ちなみに、孤独に耐え切れず2ヶ月間で八田のアパートを引き払いました。

ですから、友人には明るく「ジャネット八田に住んでるの」と言いました。

さぁ、そんな来てくれた友人は2人だけで失った貯金は約80万円だった ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■男は口が堅いのが美徳とされていますが、

あんまり堅過ぎても仕事では使えません。 お客さんはとにかく知りたい生き物です。

■例えば、あるお客さんが自分の会社を出入りする営業マンに、

「おたくんとこの社長の夫婦関係ってうまくいってないの?」 と、下からのぞき込むように若い営業マンに訊ねたとします。

■そこで若い営業マンがどう出るかです。

きっとほとんどの人は苦笑いをするか、 素知らぬ顔で聴こえない振りをします。

■しかし、それではお客さんは納得しません。

だから、社長の夫婦関係を使えばOKです。 商品を売るためには多少の犠牲も必要です。

■ところが、本当の秘密を喋ることは許されません。

喋ることが許されるのは『公然の秘密』だけです。 それは秘密なのに多くの人が知っている秘密です。

■簡単に言えば、3人の外部の人間が知っていれば、

その秘め事は多くの関係者が知っているはずです。 だから、それを訊かれて黙っている方がNGです。

■だからと言って、積極的に喋ることはデンジャラスです。

そのときは褒美としてお客さんは注文をしてくれますが、 それ以降は信用ができない奴と思って買ってくれません。

■でも、喋らないとそのときも注文してくれません。

さぁ、あなたならどうする?私なら訊き返します。 知っているんだけどちょっとしか知らないんです。

■そんな素振りで「社長はなんでも知ってますねぇ~」と、

口元は笑って眉間には皺を寄せて複雑な顔で感心します。 するとお客さんは一気に『公然の秘密』を喋り出します。

■そして、優秀な営業マンなら「ほーッすか!」と首を前に倒します。

絶対に「そうですか」とは言いません。曖昧な体育会系で返します。 みんなが知っている『公然の秘密』なら黙っている方が水臭いです。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

あくまでも『公然の秘密』のことであって、 当然、本当の秘密なら喋ってはいけません。

いるんですよねぇ、無意味に口が堅い武骨な男って。 そんなことだれでも知ってるだろ?と思うことでも、

黙っています。思うに喋るポイントが分からないんです。 だから、無口の男ほど信用ができないものはありません。

喋っていいことと悪いことの区別がつかないので、 一旦、喋り出したらなんでもかんでも喋るんです。

でも、日頃から喋り慣れている奴ならそれができます。 第一、喋り過ぎる奴ってまともには相手にされません。

銀行強盗を一緒にする仲間なら、 無口な男よりもお喋りな男です。

だれでも知っている『公然の秘密』を知らん顔をする営業マンなど、 絶対に仕事ができる奴とは思えません。みんな知っているんだから。

多くの場合、噂話は事実と異なるケースもあるんですが、 3人以上が知っている『公然の秘密』はきっと事実です。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━