砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1299滴:おやっさんの陰なる存在

米大統領選の民主党候補の指名争いでバラク・オバマ候補を応援している 福井県の小浜市に対抗しようと考えた@貴重な時間を無駄にした杉山です。

ちなみに、ヒラリーを文字って「平里市」や「比良理市」を検索しました。

ですから、いくら探してもそのような地名は1つも見つかりませんでした。

さぁ、そんな腹が立ったので徹底的にオバマ氏を応援しようと心に誓った ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■おやっさんと呼ばれていた1人の男が定年を迎えました。

彼は、電化製品を販売する会社のクレーム処理係でした。 だれからも信頼されるこの道35年の大ベテランでした。

■しかし、信頼されたり慕われてはいましたが、

売上げの「当て」にはされていませんでした。 むしろ、人件費の削減対象になっていました。

■おやっさんがいなくなってからすでに3ヶ月以上が経ちました。

彼の後任は、営業課長が兼任しましたが見るも無残な状況です。 親会社である製造元からは「おやっさんを出せ」と言われます。

■営業マンたちは、そこでやっと気がつきました。なんの心配もなく、

大きな態度で販売することができたのもおやっさんがいたからです。 おやっさんは製造元の社員より商品について詳しく知っていました。

■末端の消費者が困る部分を作り手はまったく分かっちゃいません。

それをおやっさんは自らの体験により肌で感じていました。でも、 後任の営業課長は「頭を下げればいい」と勘違いをしていました。

■ばか。おやっさんの存在を思い知らされたのはそれだけではありません。

神棚の水換え、お客さんを最寄の駅まで20分前までに迎えに行くこと。 また、そのお客さんが泊まるホテルの空室状況を事前に調べておく等々。

■数え出したらまったくキリがありません。そして、

おやっさんが日頃から言っていたことがあります。 私の仕事は「心の段差を拭い去ることだ」ってね。

■そう、居なくたっていい人間などそこには居ません。

そこに居るのは100%必要だからこそ居るのです。 失ってから気づく奴など東山動物園の猿と同じです。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

アストラッド・ジルベルトをこよなく愛すおやっさんは、 社長&社員の要請を受けて嘱託社員として復活しました。

でも、それまでの35年間は「事務」扱いだったのです。 営業マンの「営業手当」が1円もついていませんでした。

ってことで、特別な取り計らい&罪滅ぼしとして、 嘱託社員としてはちょっと高めの給料らしいです。

居なくても会社が回る社員ならば、 とっくの昔からそこには居ません。

また、それは会社だけに限定されたことではありません。 亭主も女房も子どももポチも理由があるから居るのです。

クレームを処理する能力があれば、 電化製品を売ることなど簡単です。

でも、その逆はなかなか厄介です。

そんなことも分からん人間は東山動物園の白熊以下です。 白熊な課長が少しでも人間に近づくことを私は望みます。

おやっさんのような宝物が会社には絶対に必要なのです。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━