砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第0933滴:それは当たり前のことじゃない

我が家では「○○みたいなぁ~」と語尾を上げる言葉を禁止しているので、 間違っても「○○って感じぃ?」とは言わせない@言霊を信じる杉山です。

ちなみに、まだ禁止の対象外ですが「マジ?」は生理的に受け付けません。

ですから、万が一、この約束を破った場合には破門か100円の罰金です。

さぁ、そんなくまのプーさんの貯金箱には100円玉が大量に入っている ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■16年前に結婚した私が最初に不思議に思ったことは、

正面にいた嫁さんが「杉山」の姓を名乗ったときです。 小さな県営アパートに一本の電話が掛かってきました。

■そのとき「はい、杉山です」という極自然な言葉を耳にしたとき、

なんだか背筋がゾクゾクするような不思議な気持ちになりました。 昨日までは「浅井」という姓だったのに今日からは「杉山」です。

■最初に生まれた娘をぎこちない両手で抱いたときにも、

この子は「パパ」と呼んでくれるのかな?と思うより、 この子が「杉山」の姓になることの方が不思議でした。

■そう、世帯主である自分の姓を名乗ってくれる人がいる。

たったそれだけのことですが、すごいことだと思います。 それは個人だけじゃなく会社でも同じことだと思います。

■会社では多くの電話が当たり前のように鳴ります。

女性社員がいつもの通り普通に受話器を取ります。 そして「はい、○○会社です」と自然に応えます。

■たったそれだけの事務的な作業ですが、

すっごく感動的な出来事だと思います。 だって、会社の名前を名乗るんですよ。

■まったく血も繋がっていないような赤の他人が、

自分がつけた会社名や屋号を名乗ってくれます。 それだけで涙が出るほど嬉しいじゃないですか。

■世帯主である社長がつけた名前を名乗ってくれる人がいるんです。

それを当たり前と思う社長は、社員をコマとしか思っていません。 会社の名前を名乗ってくれるだけで給料を支払う価値はあります。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

ズッと前から思っていました。お客さんの会社に行ったときも、 その会社の社員が電話に出る姿を見ていつも感心していました。

でも、それを当の社長に伝えたところで、 「はぁ?」ってボケた顔になるだけです。

自分がつけた会社名を社員たちが名乗ってくれるだけで、 私なら感動や感激じゃなくてこっ恥ずかしくなりますね。

ま、嬉し恥ずかし朝帰りぃ~♪って気分ですね。

だから、文字では【砂漠に水】って書きますが、 自分の口から言ったことは数回しかありません。

だって【砂漠に水】ですよ。気持ち悪いでしょ。

それなのに私の周りの人たちはちゃんと呼んでくれます。 メールには「砂漠の住人です」と普通に書いてくれます。

それだけでも感動するには十分だといつも私は思います。 その名前を名乗ってくれるのは当たり前のことじゃない。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━