砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1124滴:12人の誇れる社員たち

高2のとき英語の授業中に他事を喋っていた3人が黒板の前に立たされて、 先生に「救急車と書けたら戻っていい」と言われた@3分の1の杉山です。

ちなみに、私以外の2人はサッサと書き終えると自分の席へと戻りました。

ですから、焦った私は「amb..ambu..う~ん、ambula.」と悩んでいました。

さぁ、そんな「救急車」と書けばOKで英単語を書く必要なんてなかった ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■1ヶ月前に出会った男性から聞いたお話です。

彼は、小さな会社で働くマジメな課長でした。 でも、今ではその会社は清算してありません。

■破産をした訳ではなかったのですが、

それに近い状態で会社を閉じました。 社長は、すべての財産を失いました。

■取引先や社員に迷惑が掛からぬようにと、

大切な自宅まで売って返済に当てました。 そう、破産とまったく変わりゃしません。

■しかし、還暦に近い男気のある社長は、

12人の社員の就職先も斡旋しました。 だれにも迷惑を掛けたくない一心です。

■会社が傾いたその理由は聞きませんでしたが、

受けた手形が不渡りになったような感じです。 まぁ、社長に責任がない訳ではありませんが、

■まぁ、仕方のないことと言えばそれまでです。

でも、社長は自分の責任だと頭を下げました。 破産を拒否したのも自らを戒めるためでした。

■そんな男気のある社長だから、

社員からの信頼は絶大でした。 別れを嘆く社員ばっかでした。

■でも、現実にその会社はなくなって、

12人はそれぞれの職に就きました。 それが今から3年前の出来事でした。

~ 案の定、ちょっと長くなりましたので編集後記に続きます ~

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

■その会社を清算してから1年後の春のことです。

12人は集まりました。会社を立ち上げました。 マジメな課長だった彼は誇らしげに言いました。

■「どうしてもあの社長の下で仕事をしたかった」ってね。

業種も以前とまったく同じで社員もまったく同じ顔です。 そして、驚いたことに社長が座る椅子も前のまんまです。

■そう、マジメだった課長が自宅の倉庫に隠していました。

ちょっと見方を変えれば立派な窃盗です。しかし、彼は そのくたびれた椅子にもう一度、社長を座らせたかった。

■そして、12人が揃って社長に会いに行きました。

自分たちが作った会社の社長に就任して欲しいと。 しかし、社長は「君たちでできる」と断りました。

■するとマジメだったと思う課長が「いくら仕事ができても、

社長に似合う奴は12人の中にはいないんです」と言うと、 「あなたしか社長が似合う人はいません」と断言しました。

今では、13人で立派に売上げを伸ばしてやっています。 社長が似合う人、社長しかできない人は必ず存在します。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━