砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1777滴:なぜ商店街の店主はベンツに乗れないのか?

テレビで落選議員の引越し風景をチラッと観ましたが、 辛い商売というか立場ですね。国会議員も。

あの職業が、あの地位がまったく羨ましいと思わないどころか、 私にそれだけの度量と器量と人脈と資金があってもやりたくはありません。

4年ごとにそこらの地元民の審判を仰ぐんじゃ、 大垣共立銀行で住宅ローンも組めないじゃないですか。

その地域だけで成り立っている商売は廃れるのが早いし、 仮に儲かっていたとしても萎縮した生活を強いられます。

例えば、ちょっと前に私の知り合いの税理士も漏らしていました。

年収2千万円の彼は「今までにクラウン以上の車に乗ったことがない」と。

円の中心がその税理士事務所だとすると、そこから半径10キロ以内に 顧問先の会社や個人事業主が点在しています。

そんなところでベンツにでも乗ろうものなら、 「あの先生は、うちの顧問料でベンツに乗ってる」と陰口を叩かれます。

「お前んとこの顧問料なんてたかだか月額2万円だろ!」と、 その税理士は酒の力を借りて私に愚痴ばっか漏らしていました。

やれやれ。。

もっと悲惨なのは、その地域にどっぷり根ざした小売店です。

和菓子屋の旦那が、クリーニング店の店主が、花屋の看板娘が ベンツに乗っていた日には、その地域の住民は確実に離れます。

でもね、これらの商売でもベンツに乗っている社長連中はいますよね。

それは、姑息にチェーン展開をしている連中だからです。

要は、そこに根ざさなくても、なにかあれば他所で食っていける状態を ちゃんと担保している人だからです。

この「担保する」という表現が、専門的ぽくって大好きです。

今の商店街の店主たちって、食っているんじゃなくて、 食わせてもらっているんですよね。そこらの地元民に。

儲かっても地獄、儲からなかったら大垣共立銀行が回収に入ります。

売上げの要素とお客さんは、できるだけ遠くに求めた方が無難です。

今、自社の売上げが半径○○キロ以内で成り立っているかを A3用紙にザッと書き出しなさい。さぁ、書きなさい!

あなたが思っているより、日本は結構、広い。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

新潟や栃木や茨城を抑えて、最も書き難い県名に選ばれた「岐阜」。 どう考えても新潟の方が書き難いだろ!と憤りを覚えてなりません。

県名ではないですが「葛飾」ってのも書き難いんですよね。 できれば、葛飾に住んでいる人とは関わりたくありません。

ちなみに、私には「葛」ではなく「飾」の方が書き難いの。

野田聖子が負けた岐阜や民主党王国の名古屋では味噌カツは当たり前です。 何の違和感もなく無抵抗なとんかつに嫌ってほど味噌がかかっています。

でも、他所ではそうではないらしいですね。とすると「味噌カツは、 岐阜と名古屋でしか売れない」と思っている人が多いようです。

それでは、せっかくの販路を断っちゃっています。

味噌カツを食べたこともない、見たこともない可哀想な人間が、 ジャパンに1億人以上もいるじゃないですか。

いい加減、半径○○キロ以内で地元民相手に勝負をするのは止めましょう。

儲かってもせいぜいクラウン止まり、儲からなかったら大垣共立銀行です。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━