砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

僕と加代子の岐阜っ子物語(with 新種の背後霊)

「ねぇ、ビリーはお好き?」「あぁ、ジョエルだね」「バカね、ホリデイよ」。加代子は呆れ顔で僕を見つめた。アクセルをふかした彼女は、愛車の乾いた空間を「All of me」で埋め尽くした。「この曲、今の私に潤いを与えてくれるわ」「SK-IIのように?」と僕が笑うと「あなたって本当にバカね」と加代子は眉をひそめた。さっきから「バカね、バカね」と聞き捨てならんな、この野郎。はい、プロローグはここまでよ。小腹の空いた加代子と僕は長良川沿いの文化屋でアダルティな会話と食事を愉しんだ。僕が「楽しい」ではなく「愉しい」を用いるときは本気でエンジョイしている証拠だお。ところが2人が店を出たそのときだ、本当なら浜名湖に頭から沈んでいるはずの謎の台湾人@タイタイと遭遇しちまったんだ。キサマ、、、僕の行く所&行く所に新種の背後霊のようにくっ付いて来やがって気持ち悪ぃ。僕たちは早々に除霊して立ち去ると場所を変えて2人の将来について語り合った。そう、エピローグはこれからさ。