砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

紅と白の梅の中で頬張る岐阜グランドホテルの梅あんぱん

人生は挑戦の連続であり、人生そのものが冒険である。それを昨日の僕は身をもって体感した。ピーカンの【鹿島町】を散策した帰りにJR岐阜駅構内に立ち寄った僕は「あ、今日は全国的に水曜日だな」とスマホのグーグルカレンダーを見ながらつぶやいた。そのとき「ということは、あれが並んでいるかも知れない」と小さく声を漏らした。小学2年生にやっとこさ勝てる程度の小走りで『ベルマートキヨスク岐阜中央』に駆け込んだらあーた、そこにあるべき例の物がまだ並んでいなかった。僕はレジの女性スタッフに「グランドホテルのあんぱんはまだですか?」と尋ねた。すると「す、すいません。いつもなら並んでいる時間なんですが、担当する方によって来る時間がちょっとズレるんです」と申し訳なさそうに言った。「いえいえ、分かりました」と僕は言った。う~ん、せっかくなので書店で時間を潰してからまた来ますか。僕は目と鼻の先にある三省堂書店で数冊の雑誌のページをめくった。その8~9分後、再び訪れると岐阜グランドホテルの担当者らしき者とすれ違った。僕は「もうちょっと早く来いよな」と誰にも聞こえない小っちぇ声でつぶやいた。案の定、例の物は整然と並んでいた。おぉ!今までに見たことのない「梅あんぱん」なる一品があるじゃないか。2月。思うに、この梅の時季にしか並ぶことのない季節限定のあんぱんだろう。1個300円はハイソサエティなお値段だが、この際、仕方ない。その翌日の朝、つまり今朝。大量の寝汗で午前3時26分に目覚めた僕は、午前6時になるまで待つと梅林公園の紅と白の風景に思いを馳せつつ香りまで楽しめる「梅あんぱん」を頬張った。

岐阜グランドホテルの梅あんぱん