砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1498滴:企業内ストックホルム症候群の恐怖

新幹線のチケットを購入するためにJR岐阜駅のみどりの窓口へ行ったら、 イギリス人の男性が「キップココ?」と私に訊ねた@深く頷いた杉山です。

ちなみに、彼は「トウキョーイクヨ」と20cm上から私を見下ろしました。

ですから、私は「ワタシハトチギイクヨ」とジョンを見上げて言いました。

さぁ、そんなイギリス人なのかアメリカ人なのかジョンなのか分からない ってハナシはバシッとやめて、今日もサラ~ッとお読みください。

■1973年、ストックホルムの銀行を強盗が襲って、

犯人たちは数人の人質をとって銀行に立てこもった。 人質が解放されたのは事件が発生してから1週間後。

■でも、どういう訳だか犯人を憎むはずの人質が、

口々に憎むべき犯人をかばうような証言をした。 また、警察を侮辱するようなことさえ口にした。

■それどころか、人質の1人であった女性が、

犯人グループの1人と結婚しちゃいました。 これがストックホルム症候群の始まりです。

■要は、被害者が犯人と一時的に時間や場所を共有することによって、

過度の同情、さらには好意などの特別な感情を抱くことを言います。 まぁ、信じられないかも知れませんが、極限状況にはあることです。

■しかし、これがビジネスでも起きるのです。

それは、ライバル会社を分析するときです。 商品開発を担当する社員がたまに陥ります。

■他社の類似商品を詳しく分析すればするほど、

その商品を開発した経緯、趣旨、想いなどが 同時に頭の中にインプットされてしまいます。

■すると、本来ならば敵対する相手なのに、

同じ時間や空間を共有したことによって、 過度の好意などの特別な感情を抱きます。

■だから、それから数ヶ月後にはそっちの会社へと移籍するのです。

これを「企業内ストックホルム症候群」と私だけが呼んでいます。 ライバル会社を研究させる社員はどうでもいい奴を使いましょう。

┃編┃集┃後┃記┃───────────────────

スウェーデンの首都であるストックホルムは「水の都」とか 「北欧のヴェネツィア」とも言われている超美しい都市です。

同じ水の都と地元では呼ばれている大垣市とは雲泥の差です。

私も多くの会社をそれなりに分析したり、 研究したりしているフリをよくしますが、

ほう。。と感心して惚れそうになります。

例えば、サイト上でいろいろとライバル企業を分析した場合、 あれってカーテンで囲われた薄暗い閉鎖的な空間になります。

だから、ジ~ッとのめり込んで相手の主義主張に完璧に傾倒します。 よくこれだけいい加減なことが言えるものだと我ながら感心します。

とにかく私は、美しいストックホルムに行きたいのです。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━