砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1659滴:厳しい命令系統の中に入った方が苦痛だけど楽

以前、NHKの番組でマイクロソフトとグーグルに勤める エリート社員たちの働きぶりを観た。

ジーパンとTシャツ姿のマイクロソフトの太った社員たちは、 自分の机の下で寝たり、ゲームで遊んだりしながら仕事をしていた。

彼らの多くは、年収が3~5億円だった。

また、グーグルに勤める社員の1人は、 自分のブースの壁に訳の分からないおもちゃを張り巡らせていた。

組織からの束縛もなく、自分の好きなことだけを仕事にしている彼らは、 年収にして数億円という対価を得て、成功者として周囲から見られる。

あの番組を観た多くのサラリーマンは羨ましいと思ったに違いない。

だが、それはほんの一握りの人間のことで、 砂浜の一握の砂にも満たない0.00数%の者だと思う。

一般的にエリートと呼ばれる連中は、 組織からの指示&命令や上司とのしがらみがなくても生きて行ける。

しかし、そうでない人間は、軍隊のような組織の中で、 上司からの指示&命令に従った方が絶対に楽だと思う。

自分の仕事を自分で見つけ、自分で進めることができる優秀な人間なら、 前出の資金が潤沢にある外資系のような組織の方が心地良いと思うが、

そうでない普通のサラリーマンであれば、 軍隊のような規律が厳しい組織の方が絶対に楽だと思う。

99.9%の人間は、厳しい命令系統の中に入った方が、 苦痛と感じるが楽だと思う。

苦痛とは感じる。しかし、その方が楽。

自ら仕事を見出すことができないのだから、 川の流れに沿った方がその人間にとっては、楽。

だから、あの番組を観て「羨ましい」と思うことすら間違っている。

今日の姿が、最も分相応な姿だと思えないような人間は、 NHKの番組を観る資格もない低俗な奴だと心から思う。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

私が最初に就職した会社は、新入社員を自衛隊で研修させたので、 静岡県の駒門駐屯地で3日間ほど陸上自衛隊にお世話になった。

そこで、若い自衛官が「自衛隊は楽だよ~♪」と言っていた。 新手の勧誘とも思えなかったので100%、本心に違いない。

マイクロソフトやグーグルで勤めることができる優秀な人間は、 全世界の中で1匹のノミのすね毛よりも少ない数だと思う。

99.9%の普通の人間は、指示&命令系統の中でないと生きていけない。

羨ましいと思う自分をミジメで恥ずかしい人間だと戒めなければならない。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━