砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

第1679滴:新入社員へ贈る「人生の3つの選択肢」

先月の中旬に、新入社員へ贈るメッセージを書いてくれと頼まれました。 この春の入社式に社長が読み上げる原稿の依頼です。

ネットでググッてテキトーに書けばいいと思い、3万円で引き受けたものの ろくなネタがなかったので結局、自分で考えました。楽はできないものです。

ちなみに、スピーチの定番と言えば、結婚式の「3つの袋」です。

結婚してから大切にしてほしい袋が3つあります。 それは、胃袋、堪忍袋、そしてお袋・・・。

あるいは、お袋、巾着袋(給料袋)、堪忍袋・・・。

さらに結婚式で頻繁に使われるもう1つのバージョンとしては、 人生には「3つの坂」があるという定番ネタです。

1つ目は上り坂、2つ目は下り坂、そして3つ目はまさかの坂。

どうでしょうか。頭が痛くなってきますよね。

よくこんな金太郎飴みたいな定番ネタを恥ずかしい素振りもなく おめでたい席でビール片手に言えるものだと感心します。

が、どうやらスピーチには「3つの○」が効果的ということは否めません。

そこで「人生の3つの選択肢」というネタを書き上げました。

オギャーと生まれてから人間は、自分の意志で選択できることは 3つしかありません。

1つ目は学校(学歴)、2つ目は会社(職種)、3つ目は配偶者(結婚)

※ 偏差値の低い学校の方がいい場合もあるし、上場企業ではなく、 小さな会社だからこそ転勤もなく定住できる幸せもある。また、 別れてから幸せを掴むことも生涯独身の方が幸せな場合もある。

これ以外は、自分の意志決定ではなく、 周りの環境とか運&不運に左右されるものです。

逆に言えば、この3つさえ自分の意思決定でちゃんと抑えておけば、 そこそこ幸せな人生を送ることはできるはずです。

その中の貴重な1つを今日、君たちは手に入れることができたんだ。

そんなネタを原稿用紙3枚程度に書きました。

でも、私の場合、地中海に浮かぶクレタ島の太陽のように輝く未来とか、 真冬の乗鞍岳に降り積もった雪のように厚い信頼とか、

行数を稼ぐ比喩表現を多用するので内容的には原稿用紙1枚くらいです。

人生の3つの選択肢。1つでも抑えられればきっと幸せ者だと思います。

┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────

上記のネタは、大衆食堂のパセリのように使い回していただいて結構です。

この3つ以外に自分の意志で決めるような大きなことはあまりないですよね。 確かに、今日の胃袋を満足させるためのランチメニューを決めたりするけど、

自分の人生を左右するような大きなことは。

もっと言えば、この3つ以外は生きていく上ではどうでもいいことです。 自分の意志決定能力を使うまでもない他愛もないゴミのような事柄です。

そこで問題なのは、これら3つをすべて外した場合です。そのような人は、

今日の胃袋を満足させるためのランチメニューの選択に没頭して下さい。

では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━