よく「社長」と呼ばれる人たちと飲みに行きますが、 そのときに延々と「理想」を唾を飛ばしながら語られます。
酒の席ならまだいいです。が、それを朝礼で語るのはいかがなものか。
酔っ払いながら他人にくだを巻くついでに理想を語るならまだ許せますが、 それを社員を前に、朝礼や全体会議の席でやってはNGです。
理想1:社員に高い給料を払ってあげたい
理想2:地域ナンバー1の会社になりたい
理想3:定年のない家族的な会社にしたい
以上の3つが、いい人を演じる社長が口にする理想ベスト3です。
でも、それって10年以上も前から言い続けてるじゃん。
だから、朝礼や全体会議の席でそれを耳にした社員たちは、 いい加減、うんざりしています。
おそらく、マジメな社長は本気で言っていることでしょう。
しかし、10年以上も前から同じ理想ばかり聞かされて、 しかも、月収が5000円程度しかUPしていなければ、
社員は「うちの社長はウソつき」か「うちの社長は無能」としか思いません。
100%そう言い切れます。
社員に少しでも高い給料を払いたい。だから、○○にしなければならない。 そのためには、1日でも早く△△に取り組む。□□を杉山君、頼むからな。
ここまで言えよな。
理想を語るだけなら東山動物園の猿でも語る。
それか、まったく進歩しない、ほとんど達成しそうもないのなら、 理想など1cmも語らないことです。それだと社員もイラ立ちません。
私は、今までに1000人以上の社長たちと会ってきました。 ってことは、少なくとも×10の社員たちと会ってきました。
まず99%の社員たちが、上記のようなことを腹の底では思っています。
「うちの社長はウソつき」か「うちの社長は無能」かと。
でも、それならまだマシかも知れません。
それすら思われなくなると組織としての存在価値は0となります。
┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────
下手をすると昭和に掲げた理想を言い続けている社長もいるのでは。
それ、シャケ缶でも消費期限が切れてます。
別に、理想を言ったり掲げたりすることを否定している訳ではありません。
ただ、10年以上も掛かっているのにほとんど進歩していないのなら、 それを言うことの方が社員にとってマイナスになるだろうと思うだけです。
社員がブツブツ言っているうちが華。 それも言われなくなったら見限られたと同じです。
今朝は、ここまで書くのに1時間も掛かりました。寒くて指がかじかんで、 キーボードに人差し指を打ち込むときに1つ2つ微妙にズレます。
私は、今でも人差し指2本だけで仕事をしています。
これを計算すると人差し指1本辺りの単価はむちゃくちゃ高いです。 でも、私自身の時給に置き換えると目を覆いたくなるほどお値打ちです。
物事は捉えようで明るくも暗くもなります。
給料を高くするから、地域でナンバー1にしようね、定年をなくそうね。 その後に続く策がなければ「君たち、なんとかしてね」と同じことです。
東山動物園の猿に負けたくなければ、 絵に描けるような具体策まで添えることです。
では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━