このところズッと焼肉屋には行っていません。しかし、 決して嫌いでもないし、食べたくない訳でもありません。
それどころか、若い頃はロースだけでも2リットルくらい食べていました。
2リットルが何人前なのかは分かりませんが。
今日は、そんなお話です。
ある初老(推定62歳)の社長が「杉山さん、食欲ある?」と、 紛れもなく杉山さんである私に訊ねました。
「はいぃ。。あることはありますけど、あまり食べれません」と私。
すると「そうなのよ、そこなんですよ」と推定62歳。
加齢枠いや、彼曰く「食べたいと思う気持ちの60%しか入らない。 若い頃は、150%まで大丈夫だったのに」と。
欲はあるけれど、それを満足させるための器(容量)は確実に縮小する。
しかし、若い頃に150%まで胃袋に収めた(成功)体験のある社長は、 60%あれば満足できるのに100%を超えるまで必死にもがき続ける。
「杉山さん、今、若い頃と同じだけ焼肉を食べたらどうなります?」
「確実にお腹を壊します」
「ですよね。だから、多くの会社が傾いているんですよ」と推定62歳。
1人前も受け付けない器になっているのに、過去の栄光を取り戻そうと 欲を出して、見栄を張って3人前以上も注文するから全部を吐くんです。
45~50歳までが、最もその幻影のような欲望にかられるらしいです。
体は60%で十分に満足するのに、とういうか、 それくらいしか受け付けることができないのに、
卑しい心だけが果てしなく膨張し続けています。
過去の栄光の6掛けで十分だと思える人間かどうかです。
┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────
言い換えれば、過去の60%で満足できるなら、 安いもんです。経費も掛からずとってもお値打ちです。
あと、推定62歳が言うには、
還暦を過ぎると欲の絶対量自体も減少するらしいです。
しかし、当の本人は「若い頃と還暦を過ぎた今の欲の量はまったく同じだ。 俺は、いつまで経っても強欲な人間だな」と錯覚しているそうです。
これを世間では「あ、ちょっとボケてらっしゃる」と呼んでいます。
それでは、本日のまとめに入ります。
人間の体は、そこそこで十分に満足するもの。卑しい心に合わせていたら、 胃壁に貼りついたホルモンのように消化不良を起こして吐いて終わります。
では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━