うだるような暑さの中、岡山県のJR新見駅に降り立った僕は、長旅の疲れを癒そうと最寄りのカフェに左足から入ろうとした。すると、駅前広場から新見公立大学の事務局長を名乗る肩幅の広い男が「お迎えに上がりました。この車にどうぞ」と僕を近くの駐車場にとめてある黒塗りのセドリックに誘った。「おいおい、新見ではセドリックは現役かよ」。僕は誰にも聞こえない小声でつぶやくと「あ、僕は一人旅をしている杉山です。人違いですよ」と笑って返した。すると「はい、存じ上げております。杉山様をお迎えに上がりました」と真顔で言った。へ?何で?なぜに?それから15分間くらい記憶はない。ふと目覚めた僕は、30畳くらいの広間の真ん中に座っている自分に気が付いた。そして、目の前には5人の中年男と2人のビミョーいや、妙齢の女が横一列に整然と座って僕を昆虫採集のカブトムシと勘違いしているかの如く凝視していた。「お目覚めですか」「え?何ですか?ここはどこですか?あなたたちは何者ですか!?」「落ち着いてください。何もしません。それどころか私たちはあなたの味方です」「味方?」「そうです。あなたは今、リードボーカルを探しているクール・ファイブと殿さまキングスに狙われているのです」「へ?何それ?」「だから、そういうことです」・・・。だから、そんな総天然色の夢を見た。あー、疲れた。タダでさえ寝苦しい季節やっちゅうのにとどめを刺すかのような鮮烈な夢だった。笑い事じゃなくリアルに呼吸が荒くなったので午後1時18分に冷たいそうめんと熱々の玉ねぎのかき揚げを食べて今日という日を静かに〆た。まだ午後2時だけど哀川(笑)。