よせばいいのに、この春に10年以上も勤めた会社を辞めて、 独立を決意した37歳の男性と会った。
彼が「商売が上手くいくヒントはないですか?」と。
抽象的&依存型の質問にちょっと腹が立ったが、 古い付き合いなので淡々と答えた。
自分より優れた人間と付き合えばいいだけだ。
それは、単に人間性を指している訳ではなく、 優れた企画力、優れた人材(人脈)力、優れた財力など、多岐にわたる。
もっと言えば、人間性などどうでもいい。
ある部分が自分よりも秀でた人間と付き合ってさえいれば、 商売など自然(正のスパイラル)と上手くいくに決まっている。
そんなの当たり前のことのように聞こえるかも知れないが、 自分の身の回りを見渡すと分かると思う。
いかに自分よりも劣った人間が多いかが。
そのような状態で、商売が上手く軌道に乗る訳がない。
商売とは、赤の他人から「1円以上をもらうこと」で、 赤の他人は、そうは簡単には財布の紐を緩めはしない。
社員を例にとっても同じことが言える。例えば、
身を切る思いで大切な社員をリストラしたと言うが、 身を切る前に見切れ!
自分(社長)と同じようなタイプの社員を集めても仕方がない。 自分にないものを持っている社員を採用しないと成り立つ訳がない。
せっかく熱いお湯がなみなみと入った湯船に、 わざわざ冷めた水で薄めることはないと思う。
それさえ避ければ商売など、らせん階段を上るように上手くいくものだ。
┃一┃筆┃後┃記┃───────────────────
なにも優秀な奴に媚びへつらえ!と言っている訳ではなく、 そいつの優れた部分をツールとして上手に使え!と言っているだけだ。
自分1人でできる商売には限界がある。 となると、いかに他人の力を上手く使いこなすかがポイントとなる。
なのに、自分より劣った連中(社員を含め)を使っている社長が多い。
そんな会社が軌道に乗る訳がないし、 その前に存続するはずもないと思う。
自己防衛が問われる時代、 自分の身を切る前に他人を見切る(見限る)ことが肝心だと思う。
では、また明日、お会いできることを楽しみにしております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━