砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

夢菓房 童庵 本店の滴り落ちる玉妙滴と藤堂高虎の出世餅

思い起こせば2日前、誰にも何も言われていないのに勝手に自分に課した視察という大義名分の下、愛知県は豊橋市にある水上ビル商店街を駆け抜けた僕がいた。あー、自力で思い出すことができて本当によかった。これが3日前の出来事だったらビミョーだろう。だから、そんなことはどーでもいいんです。その際に「殺人的に暑いし今日一日分のエネルギーを使い果たしちまったので帰ろかな・・・」と一瞬、前頭葉の片隅をよぎったが、ほぼ同時に「旅先で和菓子屋を訪れるという楽しみはどうするんだ?」と僕の中のスティーブが言った。そうだ、僕には地元に密着した和菓子屋を巡るという見方を変えれば使命とも言える珠玉の悦びがあったんだ。そんなこんなでまったりくつろいだ『珈琲とカヌレ』から「死なんけど死ぬほどあづい・・・」と命がけの文句をタラタラ言いながら歩いて7~8分の場所にある『夢菓房 童庵 本店』を無事に訪れた。

夢菓房 童庵 本店

ほう、抱いていたイメージより随分と近代的な店舗だこと。パッと見渡したところ商品点数はあまり多くはない感じだったが、ひとつひとつが良質な和菓子のように思えた。さらにはイートなインのコーナーもあるので「わらび餅ラテ」なるスイーツも店内で味わうことができるっぽい。ほぼ10±2分前にカヌレと熱い珈琲を満喫していた僕は、またいつの日か訪れる機会があれば是非とも試してみたいと心がないので根性と同じくらいいい感じに湾曲している背骨に誓った。

夢菓房 童庵 本店

そして、今日の午前10時に左側の「玉妙滴」と右側の「出世餅」を味わった。「玉妙滴」には種無し巨峰が入っていたが、その種無し巨峰の発祥地が豊橋とのこと。博識を絵に描いたようなこの僕でさえ世の中にはまだ知らないことがあるようだ。肝心の味はと言えば、ひと噛みすると豊潤なぶどうの果汁が滴り落ちて驚いた。次に「出世餅」だが、これは僕が大好きな戦国武将の藤堂高虎にまつわるものだった。その逸話があまりに美しすぎて泣きそうになっちまっただよ。

玉妙滴と出世餅

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