砂漠に水

...Drop by drop shifts the desert to oasis.

一宮市の開明にあるふくやの栗三昧の上生菓子は秋の使者

この僕が好き勝手に「和菓子の師匠、または若頭」と呼んでいる【今沢町】の際に大変お世話になった強面のマスターに「ここら界隈では『ふくや』の上生菓子が最高ですね」と面と向かって教えを受けてから早1年と2か月が経っちまった。グーグルマップの「行ってみたいリスト」に登録したままの状態はまったくよろしくない。明日、ちゃんと無事に目が覚めるとは限らない。美味しい上生菓子、いつ食べるの?絶対に今日しかないでしょ!そんなベタで死語っぽい大胆なひとり言をつぶやきながら名鉄の開明駅を左足から降りたのは昨日の午前10時31分だった。

ふくや

その『ふくや』は愛知県一宮市の開明にある。創業は1961年なので僕より3つ年上となる。聞けば、地域の茶人に愛されている別に隠れる必要はないのに隠れた名店とのこと。シンプルなショーケースに想像力をかき立てられた。正面の壁には「まさげかお」の大きな額が掛っていたので「まさおのかお?」と一瞬、目を疑ったが右から読めば「おかげさま」だった哀川(笑)。

ふくや

いい。まるでワンプレートの枯山水のようだ。実にいい。時季が時季だけに今日という「今」は秋の日本庭園を彩っているようだった。本来ならば一句ひねりまくりたいところだが、この日も今日も僕はとても磯が死んだ状態だったので勘弁しといたる。さ、どれを買おうか悩みますな。

上生菓子

その侘び寂びをかもし出す枯山水を礼儀正しく丁重に形作るための栗たちをひとつひとつ丁寧に剥いていた。と思う。リアルタイミーに剥いている光景は見ていないのできっとそうだと思う。

栗

説明しよう、上から「焼栗くり餡」「初紅葉芯備中漉餡」「きんぴらごぼう」いや「清秋栗餡」の上生菓子だ。五目並べやビンゴゲームやダーツやオセロを楽しむにはちょいと数が足らないが、僕が隠れて食べる分にはちょうどいいだろう。では、スリルとサスペンスの実食とまいります。

上生菓子

ふくやの僕のレビューとマップ(詳細)はこちら maps.app.goo.gl