岐阜に唯一残った都市型百貨店の高島屋へ行った。デパ地下だけは偏差値58レベルで賑わうが、2階から上は目を背けたくなるほど閑散としている。そのため足繁く訪れる私がここにいる。この「足繁く」という表現が大判焼き同様に大好きだ。踏ん張ってもらいたい、岐阜の絶滅危惧種になってほしくないという願いを込めて、我が家では高島屋のことを「トキ」と呼んでいる。よく使う例としては「ぶらっとトキに行こうか」略して「ぶらトキ」だ。ちなみに、岐阜県には土岐(とき)市があるが、こちらもほぼ絶滅危惧寸前だ。「困ったときには物産展」というデパートの無能&無策さを露呈する九州物産展が10階で催されていた。いつも一等地を北海道物産展ではロイズが、九州物産展では角煮まんじゅうの岩崎本舗が占める。我々が知らない世界でドロドロの争いがあるのだろうか。現場責任者が背中を刺され、一人の男が非常階段を駆け下りた。杉山警部シリーズ第3弾『九州物産展殺人事件』。今日も妄想列車は止まらない。